DAVID BOWIE [ LORELEY FESTIVAL 1996 ] | | DATE | 19960622 | PLACE | LORELEY FESTIVAL St. Goarshausen Germany | LABEL | helden | CODE | DEN-097_8 | SOURCE | Soundboard | TYPE | 2CD | PRICE | ¥ 6,930 | |
《 Products Information 》
■1996年6月22日ローレライ・フェスを完全収録 ■完璧な高音質サウンドボード音源 ■1996年7月9日ローマ公演もサウンドボードで併録
ボウイは1995年にアルバム『アウトサイド』をリリースする。『BLACK TIE WHITE NOISE』に続く新たなコンセプトアルバムとして、アルバムのイメージ通り、短く刈り上げた髪、おどろおどろしいメイクのボウイが印象的な時代であった。ブライアン・イーノとの久しぶりのコラボも話題となったアルバムである。リリースが19959月25日であり、アルバムに伴うOUTSIDE TOURはそのリリースを待たず1995年9月14日から始まっている。このツアーは非常に大規模なもので、翌1996年2月まで継続され、実に68公演を数える。
OUTSIDE TOURの成功を受け、一旦中断したツアーは1996年6月より再開される事になった。その最初の地が日本であり、東名阪のみならず広島や小倉、福岡などでも大人数を動員し、実際にこの時体験したファンも多いのではないだろうか。ボウイ史的には、この時再開されたツアーはOUTSIDE TOURと区別する意味でOUTSIDE SUMMER FESTIVALS TOURと呼ばれている。このツアー・タイトルは、日本公演に続く欧州ツアーの出演が、主に各種フェスティヴァルのステージをメインにした事に由来する。このような数多くのロック・フェスが各国各地で行なわれていたのに驚かされるが、本作はその中のひとつ、1996年6月22日ドイツで行なわれたローレライ・フェスをサウンドボードで完全収録している。
アルバム『アウトサイド』に伴うツアーでありながら、アウトサイド色は希薄で、どちらかといえば、この時代、この時のボウイの解釈によるボウイ・クラシクスのステージといった趣となっている。ボウイの場合、曲が発表された時期の新旧にあまり意味はなく、新曲の発表は自分の曲を累積していく作業に過ぎず、その時々のステージでは膨大なカタログの中からその時最も自分の表現欲を満たす楽曲を選択している感じである。なにせ一曲目が「怒りをこめてふり返れ」というのも面白い選曲ではないか。このツアーでもTIN MACHINEのReeves Gabresが同行しており、随所に激しいギターが組み込まれ、ハードさが前面に出されたアレンジとなっているのが特長である。途中にブレイクを入れ、すっかりOUTSIDEっぽい楽曲に変貌しているのが興味深い。3曲目の「Diamond Dogs」も硬質なアレンジで犬が唸るような声が効果音として加えられており、やはりOUTSIDEにそのまま収録しても違和感のないものとなっている。これぞ1996年のボウイ的解釈であろう。
注目は「Andy Warhol」である。古い70年代初頭の曲に大胆なアレンジを施し、全く異なる楽曲として再演されている。出だしはアカペラに近い状態から、突如アップ・テンポになり、女性コーラスやピアノソロなどが挿入されるという、原曲のぶち壊し具合である。それは「世界を売った男」も同様で、こちらは逆にギターが印象的だった原曲に対し、静かなバラード的なアレンジと変貌している。TIN MACHINEの「Baby Universal」もまた興味深い選曲である。元々TIN MACHINEはボウイのソロと一線を画したプロジェクトであったはずだが、ここでは同列の扱いでセットインしている。TIN MACHINEのライヴと比較してハードさは影を潜め、ボウイのヴォーカルを際立たせたアレンジとなっている。ボウイは曲によって声色を使い分けており、この曲では明らかにTIN MACHINEの頃の発声を意識しているのが面白い。
個人的には「Jump They Say」が萌える選曲である。アルバム『BLACK TIE WHITE NOISE』発表時にツアーは行なわれなかったため、このアルバム収録曲のライヴ演奏というのは非常にレア、これがその1曲である。およそライヴ向けとは言えない曲であるが、それでも苦しいながら何とか元曲の再現がなされている。コンサートのエンディングはかなり古い曲、ボウイのメルクマールとも言うべき楽曲で締めくくられる。ほぼオリジナル通りの「Heroes」に続き、ジギー・ツアーではコンサートの終盤のハイライトであった「White light White Heat」。そして「月世界の白昼夢」である。この曲もアレンジを大幅に変え、後半のギターソロの部分に長く時間がとられている。実に濃密な世界観が展開されている名演といえよう。コンサートの最後は「すべての若き野郎ども」である。最後ひとつ前に重い楽曲を置き、最後にふっと軽く抜いた曲で終えるのはボウイのステージの特徴である。この日は最後に会場全員が一体となれる切ない「すべての若き野郎ども」という完璧な構成で胸がいっぱいになる。
本作は、ローレライ・フェスと同時に、ディスク2の後半にもうひとつ同ツアーより、1996年7月9日ローマ公演を、これもまたサウンドボードで収録している。当時FMで放送されたもので、こちらも音質はサウンドボードで完璧である。放送された時点で完全収録ではなく、またイタリア語のDJが被さるが、このツアーの貴重なサウンドボード音源として併録している。
OUTSIDE SUMMER FESTIVALS TOURから1996年6月22日ローレライ・フェスにおけるステージをサウンドボードで完全収録。さらに同ツアーより1996年7月9日ローマ公演も不完全ながらサウンドボードで収録。このツアーにおける決定盤であろう。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。
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LORELEY FESTIVAL St. Goarshausen Germany June 22, 1996 DISC ONE 01. Introduction 02. Look Back In Anger 03. Scary Monsters 04. Diamond Dogs 05. The Hearts Filthy Lesson 06. Outside 07. Aladdin Sane 08. Andy Warhol 09. Voyeur Of Utter Destruction 10. The Man Who Sold The World 11. Telling Lies 12. Baby Universal 13. Hallo Spaceboy 14. Breaking Glass 15. We Prick You 16. Jump They Say 17. Lust For Life 18. Under Pressure
DISC TWO 01. “Heroes” 02. Whitelight White Heat 03. Moonage Daydream 04. All The Young Dudes
Curva Sud dello Stadio Olimpico Rome Italy July 9, 1996 DISC TWO 05. Look Back In Anger 06. Scary Monsters 07. The Heart's Filthy Lesson 08. Outside 09. Aladdin Sane 10. Voyeur Of Utter Destruction 11. The Man Who Sold The World 12. Hallo Spaceboy 13. Breaking Glass 14. Telling Lies 15. Jump They Say 16. Under Pressure 17. “Heroes”
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