LED ZEPPELIN [ III SESSIONS ] | | DATE | 1969-1970 | PLACE | Various performance places | LABEL | wendy | CODE | WECD-322 | SOURCE | Soundboard | TYPE | 2CD | PRICE | ¥ 4,860 | |
《 Products Information 》
1968年結成以来、ツェッペリンは精力的にライヴを行なってきたのみならず、アルバムも短期間に矢継ぎ早にリリースを重ねてきた。全速力で疾走してきた2年間で披露は蓄積し、1970年の全米ツアー後に、久しぶりにまとまった休暇をとることとなった。特にペイジとプラントはスノウドニアにある山小屋ブロン・イー・アーで積年の疲れを癒す事となった。休暇先のウェールズの大自然の中で、ゆったりとした空気に包まれた雰囲気は、次のアルバム制作に大いに影響を与えたようである。休暇後に早速アルバム制作にとりかかっている。それが後に『LED ZEPPELIN III』としてリリースされるアルバムである。レコーディングは1970年5月から8月にかけて行なわれた。このレコーディング期間中の1970年6月28日にバスフェスに出演して、「移民の歌」と「貴方を愛しつづけて」が披露されている。特に「移民の歌」は最終バージョンとは異なる未完成のまま披露したものとして、つとに有名である。
こうしてレコーディングされた新しいアルバム『III』は、それまでの前二作の印象に反し、半分以上がアコースティックという、まさに休暇中のリラックスした空気を反映させたたものとなっている。このような音楽性の変化はリリース当時は賛否を醸し、ツェッペリン・ファンで知られる渋谷陽一などは、拍子抜け期待外れとの評価をしていたものである。しかしコンサートのオープニングで知られる「移民の歌」、激しい「祭典の日」、そしてジャニス・ジョプリン「ボール・アンド・チェイン」とそっくりな「貴方を愛しつづけて」などは後にコンサートで重要な位置を占める楽曲であり、またコンサートの中盤で挿入されるアコースティック・コーナーでは積極的にこの『III』の楽曲が演奏されている。数少ないツェッペリンのアコースティック・ナンバーであるが、いずれも推敲を重ね練られた完成度の高いもので、それは映画「ALMOST FAMOUS」では「THAT’S THE WAY」が印象的に使用されていた事からも伺える。本作は、この『LED ZEPPELIN III』のレコーディング・セッションを収録したものである。
【1969年11月ロンドン・オリンピック・スタジオ】 90年代に発掘されあまりに有名になり過ぎた「Jenning Farm Blues」のレコーディングである。核となるメロディは「スノウドニアの小屋」であり、まさにその原型であるといえる。ただし大きく異なるのが、エレクトリック・セットで演奏されているという事であろう。本作の中で最初期にレコーディングされているセッションで、当初は全二作を踏襲したハード・ロック・アルバムを志向してのものであったが、休暇を挟んでアコースティックの名作へと昇華したのである。もちろんこのエレクトリック・セットによる「Jenning Farm Blues」も捨て難く、このまま歌詞を乗せて完成させていたらと想像を膨らませるのも一興であろう。
【1970年4月&5月ウェールズ・ブロン・イー・アー】 冒頭で述べた通り、ツアー後の休暇を過ごしたウェールズの山小屋における、セッションというよりも更に砕けた雰囲気のアコースティックによる演奏である。ペイジとプラントが戯れに演奏を楽しんでいる様子を、まわしっぱなしのテープで流して収録したという感じである。驚くのは『フィジカル・グラフィティ』収録の「DOWN BY THE SEASIDE」がこの時点で既に演奏されている点ではないだろうか。いかにもニール・ヤングが好みそうなタイトルであるが、プラントはCSNYのファンであると伝えられ、まさにそれふうを意識したものとなっている。
【1970年5月&6月ヘッドリィ・グランジ・スタジオ】 最初に収録されているのはギターによるインストゥルメンタルである。全編アコースティックによるものである。レアなのは「Hey Hey What Can I Do」であろう。最終的にアルバムには収録されず、シングル「移民の歌」のB面として収録されたもので、長らくCD化されなかった曲である。「移民の歌」はゆったりしたテンポで演奏されており、プラントの歌を聴くと歌詞がまだ未完成であり、バスフェスでの演奏より更に前のバージョンであるというのがわかる。この時点で決まっているのは冒頭のアアア?という雄叫びと基本的なリフのみで、歌詞に至ってはまだ即興で流し込んでいるように思える。「Bathroom Song」と題されたトラック2は「Out On The Tiles」のワーキング・タイトルである。イントロを聴くと「移民の歌」のリフが発展して出来た曲ではないかと思われる。「The Boy Next Door」は「That’s The Way」のワーキング・タイトル。本作には5テイク収録されているが、テンポを変えたりアコギのバッキングを試行錯誤している様子が手にとるようにわかる。いずれもメロディなど基本は同じながら全て異なる演奏というのが面白いではないか。「My Oh My」は「Friends」のワーキング・タイトルである。アコギの小品「Bron Yr Aur」は美しいメロディを持つ短いながら名曲。付近でプラントの子供の笑い声が聴こえたり、プラント自身のハミングが重ねられていたりと、スタジオではなく簡易的なデモ録音であるというのがわかる。「Poor Tom」はアルバム収録から漏れた未発表曲であったが、後に『最終楽章』で発表されている。
【LED ZEPPELIN III SESSIONS】 本作はツェッペリンの3枚目のアルバムに関して残存が確認されている全てのセッション音源を収録している。ライヴ・ステージにおいて様々なアプローチを見せてくれるツェッペリンであるが、そのステージでの演奏を支えているのが、このように熟考を重ねて作り上げられたスタジオ録音である。今でもロックのクラシクスとして知られている楽曲の制作過程を垣間見る貴重な音源である。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。
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DISC ONE OLYMPIC STUDIO LONDON U.K. November 1969 01. Jennings Farm Blues #1 02. Jennings Farm Blues #2 03. Jennings Farm Blues #3 04. Jennings Farm Blues #4 05. Jennings Farm Blues #5 06. Jennings Farm Blues #6 07. Jennings Farm Blues #7 08. Jennings Farm Blues #8 09. Jennings Farm Blues #9 10. Jennings Farm Blues #10 11. Jennings Farm Blues #11 12. Jennings Farm Blues #12
BRON-YR-AUR COTTAGE MACHYNLLETH GWYNEDD WALES April & May 1970 13. bron-yr-aur cottage tracks
HEADLEY GRANGE STUDIOS HAMPSHIRE ENGLAND May & June 1970 14. guitar instumental #1 15. guitar instumental #2 16. guitar instumental #3 17. guitar instumental #4 18. Hey Hey What Can I Do
DISC TWO HEADLEY GRANGE STUDIOS HAMPSHIRE ENGLAND May & June 1970 01. Immigrant Song 02. Bathroom Song 03. The Boy Next Door #1 04. The Boy Next Door #2 05. The Boy Next Door #3 06. The Boy Next Door #4 07. The Boy Next Door #5 08. My Oh My #1 & #2 09. My Oh My #3 & 4 10. Bron-Yr-Aur #1 & #2 11. Bron-Yr-Aur #3 12. Bron-Yr-Aur #4 13. guitar instumental 14. Poor Tom #1 15. Poor Tom #2-6
MORGAN STUDIOS WILLESDEN LONDON May 6, 1970 16. Poor Tom #1 17. Poor Tom #2
UNKNOWN STUDIOS May & June 1970 18. Celebration Day 19. Hey Hey What Can I Do 20. Out On The Tiles
OLYMPIC STUDIO LONDON U.K. May & June 1970 21. That's The Way 22. Feel So Bad - Fixin' To Die - That's Alright Mama 23. Since I've Been Loving You 24. Since I've Been Loving You
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