今まで 『TOY』と題されたコレクターズ・アイテムは数多くありましたが、どれも未発表アルバムのタイトルに反してライヴ音源だったりアウトテイクだったり、またラジオ音源だったり、或いはそれらを組み合わせたものなど、どれもファンの想像を超えるものではなく、本来の形、スタジオでレコーディングされた『TOY』は本作が初めてとなります。 もちろん今まで完全未発表だった「Hole In The Ground」もしっかり初登場収録されており、これこそ完全盤ではないか、もはやボウイのニューアルバムと同レベルではないかと海外でも話題になっているアルバム、それがこのアルバム『TOY』なのです。
一曲目「Uncle Floyd」は後に再レコーディングされ「Slip Away」と改題され「Afraid」と共に『Heathen』に収録。 「Baby Loves That Way」と「I Dig Everything」は1965年と1966年にリリースされたシングルのセルフカバー、「Conversation Piece」は1970年に作られた曲、「Let Me Sleep Beside You」「In The Heart Of The Morning」の2曲も未発表曲で、BBCライヴでのみ聴くことが出来ました。 アルバム・タイトル曲の「Toy」も「Your Turn To Drive」と改題され発表された曲、「Shadow Man」は1971年の未発表曲、そして目玉の「Hole In The Ground」は今回初登場の完全未発表曲。 「You’ve Got A Habit Of Leaving」と「Liza Jane」に至っては1965年デイヴィージョーンズ時代のシングル曲です。 最後の2曲「Liza Jane」と「The London Boys」はアルバムではなく、シングルのB面用ストックとも言われており、最終的なアルバムがどのような形になる予定だったのか依然として霧の中ですが、この2曲をボーナス・トラックとしてとらえれば、大きくひとつのコンセプトが浮かび上がってくるのではないでしょうか。
また、ボーナストラックとして、1967年の貴重なアセテートの両面「Everything Is You」と「Social Girl」の2曲を収録しています。こちらはセルフカバーではなく、1967年当時のアセテートより収録しています。 若く瑞々しいボウイの歌声が新鮮に響きます。 デヴィッド・ボウイの未発表アルバム『TOY』を流出完全な形で収録した本作はボウイ・ファンにとって特別な1枚となることは間違いありません。 しかも内容は60年代から70年代初頭にかけての埋もれた名曲のセルフ・カバーという非常に興味深いもの。
THE 'TOY' ALBUM 01.Uncle Floyd / 02.Afraid / 03.Baby Loves That Way / 04.I Dig Everything / 05.Conversation Piece / 06.Let Me Sleep Beside You 07.Toy / 08.Hole In The Ground / 09.Shadow Man / 10.In The Heat Of The Morning / 11.You’ve Got A Habit Of Leaving/12.Silly Boy Blue / 13.Liza Jane / 14.The London Boys
1967 ACETATE 15.Everything Is You / 16.Social Girl